IAEAがイラン施設でウラン検知、イスラエルが「核開発場所」と指摘

2019/09/09
更新: 2019/09/09

[ウィーン 8日 ロイター] – イスラエルが「秘密の核開発場所」だと指摘していたイランの施設からサンプル粒子を持ち帰った国際原子力機関(IAEA)による分析で、ウランの痕跡があったことが判明したが、イラン側はこれについて明確な説明をしていない。2人の外交筋が明らかにした。

イスラエルのネタニヤフ首相は1年前、この施設に一時15キログラムの何らかの放射性物質が保管されていたと主張し、IAEAに即時の査察を求めていた。

その後ロイターなどの報道で、今年4月にIAEAが査察に入り、サンプル粒子を採取したもようだ。外交筋によると、その分析からウランが検知された。外交筋の1人はウランは高濃縮タイプではなかったと述べており、核兵器に必要なレベルまで純化されていなかったとみられる。

ただイランは今のところ、IAEAにこの問題に関する詳しい情報を伝えていないので、本来の物質の正体を突き止めるのは難しい。外交筋は、2015年の核合意以前に行われた核開発の残りなのか、もっと最近の活動で出てきたのかも分からないと話した。

IAEAはコメント要請に回答しなかった。イラン政府からもコメントは得られていない。

Reuters
関連特集: 国際