災害復旧しっかり予算確保、単なる復旧でなく改良必要=西村再生相

[東京 15日 ロイター] – 西村康稔経済再生相は15日都内で講演し、台風19号などの災害復旧についてしっかり予算を確保し、被害を受けたインフラの改良が必要との見方を強調した。TPPの加盟国拡大や中国の対外インフラ政策「一帯一路」への協力姿勢も鮮明にした。

西村再生相は14日公表された7─9月期の国内総生産(GDP)1次速報を踏まえ、日本経済の現状について「緩やかな回復基調にあるとの基本認識は変えていない」としつつ、「世界経済減速・米中摩擦で輸出、生産、製造業が弱い」ことを懸念。政府として安倍晋三首相が8日指示した経済対策のとりまとめを急ぐ考えを改めて強調した。

経済対策に関連し「災害復旧の予算はしっかり確保したい。予備費で1300億円強の対策を決定したが、これだけ(大規模)の被害なのでしっかり予算を確保し、高さ1メートルでは不十分だった堤防は2メートルにするなど、よりよい形で復旧する『改良復旧』の考え方で進めたい」と強調した。

10月の内閣改造で就任した西村再生相は前任の茂木敏充氏(現外相)から環太平洋経済連携協定(TPP)担当も引き継いでいる。すでに新規加盟意向を示している英国に関し「ブレグジット(欧州連合からの離脱)の状況も見ながら検討したい」と述べた。

経済産業相の所管である東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に関しても、将来世界2位の経済大国となる可能性のあるインドも入る形が望ましいと強調した。

中国の一帯一路について、途上国への過剰融資批判などを念頭に「色々な意見がある」としつつ、「プロジェクトの半分はアジア開発銀行(ADB)や世界銀行との協調融資となっており、日本としても応援できる」と述べ、前向きな協力姿勢を示した。

このほか、米国のTPP復帰は現状難しいが日米通商交渉で日本の農業分野での譲歩がTPPの範囲内に収まったため、「米国にとってはTPP復帰が最善ではないか、と我々はまだ思っている」と述べた。

 

(竹本能文 編集:佐々木美和)

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