元英領事館職員、中国で拘留中の恐怖の体験語る

[ロンドン 20日 ロイター] – 香港の英領事館職員として中国当局に身柄を拘束され、その後釈放されたサイモン・チェン氏が、拘留中の状況を米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙と英BBCに明らかにした。チェン氏は、中国秘密警察から、香港の民主化デモの首謀者に関する情報を尋問され、殴られたりするなどの拷問を受けたという。ラーブ英外相は中国側の処置を非難した。

チェン氏は8月に中国の深センで身柄を拘束され、15日間、拘留された。

同氏は「身体を拘束され、目隠しをされ頭にフードをかぶせられた」とBBCに語った。

WSJに語ったところによれば、尋問官らは、香港のデモは英国が扇動していると考え、その役割について繰り返し尋問。チェン氏は、恐怖から自身の電話とソーシャルメディアのアカウントのパスワードを教えたほか、軍や情報機関関係の経歴があると考えた英領事館職員2人の名前を挙げ、デモに関与した複数の人物の情報を提供した。

ラーブ外相は、中国側のチェン氏の扱いは「拷問にあたる」と非難。中国大使を呼んで、チェン氏の扱いについて「激しい憤り」を表明した。

ラーブ外相はWSJに「中国当局がこの件の責任者らを調査し拘束することを期待していると明言した」と語った。

駐英中国大使は18日、米英などの外国諸国が、香港で起こっている暴力的衝突に関する見解を示すことは、中国国内問題への干渉にあたると批判した。

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