米、北朝鮮が非核化へのコミットメント堅持と楽観=国務長官

[ワシントン 10日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は10日、トランプ政権は北朝鮮が非核化に向けたコミットメントを堅持し、長距離ミサイル発射実験をこれ以上実施しないと楽観していると語った。

さらに、米政府は引き続き北朝鮮との対話に向けた道を探っていると述べたものの、米朝双方に交渉再開の用意が整っているとは断言しなかった。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、非核化を巡る対米交渉の期限を年末に設定し、米国が一方的な非核化要求を撤回しなければ、「新たな道」を選ぶ可能性があると警告している。

新たな道が具体的に何を意味するのかは明確ではないが、専門家は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験が再開され、再び米朝の対立を招く可能性を指摘している。

北朝鮮はこのところ、一連の兵器実験やトランプ米大統領への非難を再開するなど強硬姿勢を強めている。

ポンペオ長官は、北朝鮮のより敵対的な行為再開を見込んでいるかとの質問に「金委員長は個人的に非核化へのコミットメントを表明した。したがって長距離ミサイルの発射や核実験はないだろう」と発言。

「われわれは、北朝鮮がこうしたコミットメントを堅持することを非常に期待している」と述べた。ロシアのラブロフ外相との共同記者会見で語った。

金委員長は、シンガポールで行われた第1回目の米朝首脳会談で朝鮮半島の非核化を目指すことで合意したが、合意内容はあいまいとなり、それ以降、非核化交渉は進展していない。

北朝鮮の金英哲朝鮮労働党副委員長は9日、トランプ大統領を「イライラした老人」と表現した。[nT9N28D004]

また同国は8日には東倉里の西海衛星発射場で「非常に重要な」実験に成功したと発表。これに対し、トランプ大統領は、敵対的な行為を再開すれば金委員長は「すべて」を失う恐れがあると警告し、非核化の必要性を強調した。

ラブロフ外相は、米朝間の進展は双方が「互恵的な措置」を取ることによってのみ可能だとの見解を示した上で、北朝鮮に自制を促した。

*内容を更新しカテゴリーを追加しました。

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