2019年1月17日、キルギス首都ビシュケクで反中デモが行われた(VYACHESLAV OSELEDKO/AFP/Getty Images)

中国、キルギスでの建設事業を中止 現地住民の反発で

中国の投資会社は2月17日、現地住民の抗議デモを受けて、キルギスでの事業計画の中止を発表した。ロイター通信が18日報じた。

報道によると、中国の習近平国家主席が昨年、中央アジアのキルギスを訪問した際、両国は中国国境に近い自由貿易地域で、倉庫や流通拠点、ホテルなどの施設の建設について協定を結んだ。建設工事は、中国側の一帯一路(香港)貿易有限公司(One Lead One(HK)Trading Limited)とキルギスの現地企業が設立した合弁会社が行うという。投資総額は2億8000万ドル(約308億円)。

地元住民は、中国当局が建設事業を通してキルギスの土地を強奪する狙いがあると反発し、抗議デモを行い、建設プロジェクトの取り消しを求めてきた。

同報道によれば、キルギスのムハメトカリー・アブルガジエフ首相のスポークスマンは「中国側はリスクを評価し、決定を下した」と述べた。

キルギスでは昨年1月中旬、首都ビシュケクで、数百人の市民が中国当局の経済的影響力の拡大に抗議するデモを行った。8月5日、中国国境に近いナリン州で、住民らは中国資本の鉱業会社によって水資源が汚染されたとして抗議し、同社従業員と衝突した。47人が負傷したと報じられた。

(翻訳編集・張哲)

 

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