【紀元曙光】2020年3月15日

中国の医療隊が3月13日、30トンの医療物資とともにイタリアに着いた。同国の北部を中心に医療支援を行うという。
▼そんな恩着せがましい支援をイタリア国民がどう思っているか、聞いてみたい気がする。中共と親密であったことが間違いだったと、彼らは気づいてくれるだろうか。
▼悪魔がもつ恐るべき魔性とは何か。それは、表面では善人の顔を装いながら、腹の底では人々の不幸を喜び、その拡大を願っていることだ。パンデミックとなった現状を最も喜んでいる大悪魔は、他ならぬ中国共産党である。
▼その理由は、この病禍が世界に広まるほど、発生源である中国への人々の注意を逸らし、その責任追及の濃度を薄められるからだ。「先駆けて感染克服に成功した、偉大な先輩」と偽って、臭気のつよい演技もしやすくなる。もとより悪魔の腹の底が、善であるはずがない。
▼中国の「善人芝居」は、イタリアのみならず世界の各所で始まっている。東京の新宿でも2月24日、中国大使館の呼びかけで「在日中国企業協会」と称する中国人グループが、道行く人にマスクの無料配布を行った。中共機関紙「人民日報」が伝えている。
▼この先に中国の体制崩壊があるとしても、一般民衆と純粋な下層党員を捨て石にして、真の悪魔どもは世界各地へ散り、そ知らぬ顔で生き延びようとするだろう。以前から知られていることだが、中共の高級幹部は密かに蓄えた個人財産を海外に移して、すでに逃げ場を確保している。「中国を最も愛していないのは誰?」「中共の指導部だよ」。これ以上のブラックジョークはあるまい。