安倍首相、コロナ対策でイタリアなど入国拒否 公共料金の支払い猶予も

[東京 18日 ロイター] – 安倍晋三首相は18日夕、新型コロナウイルス対策本部で、イタリア、スペインなど欧州の一部を入国拒否国に追加することを明らかにした。また、生活が困窮する世帯を支援するため、社会保険料や公共料金に支払い猶予期間を設ける方針も示した。

安倍首相は会議後、記者団に対し「新型コロナウイルスの感染が拡大しているイタリア、スペイン、スイスの一部地域、アイスランドを入国拒否地域に追加した」と説明した。19日午前0時から実施する。

さらに「シェンゲン協定の全加盟国を含む欧州諸国はもとより、イラン、エジプトの38カ国についてさらなる検疫の強化が必要と判断した」とし、これらの国からの入国者については14日間の待機を要請し、公共交通機関の使用の自粛要請を行うという。

安倍首相は「全国民に対し、地域を問わず、全ての海外の国々への渡航の是非、延期の必要性について検討するよう注意喚起したい」と述べた。

また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で仕事が減るなど生活に不安を抱える国民に対応するため、電気料金など公共料金の支払いに猶予を設けることも検討している。「それぞれの方の状況に配慮し、支払いの猶予など、迅速かつ柔軟に対応するよう、各大臣から要請してほしい」と説明した。

国税や社会保険料についても、猶予の申請や審査をできるだけ簡素化した上で、困難な事情がある人には「原則として1年間は納付を猶予し、延滞税、延滞金についても免除、軽減措置を講じた」という。

個人向け貸付制度の特例も拡大し、収入が減り貸付を必要とする個人事業主などへの貸付限度額を10万円から20万円に引き上げる。「生活費が切迫している場合には迅速に貸付を行うなど、よりきめ細かい支援を実施する」と説明。こうした取り組みにより、生活に不安を抱える国民に対して当面のセーフティーネットを張っていく考えだ。

開発を進めてきたPCR検査については、2種類の検査機器で開発が完了し、今後、活用していくことを決定。6時間近くかかっていた検査を1時間程度に短縮するもので、医療機関での検査が簡潔になるという。

安倍首相は「今は(新型ウイルスの)感染拡大を抑えることが最優先だが、その後は、日本経済を再び確かな成長軌道へと戻していくため一気呵成に、思い切った措置を講じていく」との認識を示した。

(浜田寛子 編集:田中志保)

関連記事
4月29日、最高裁は億万長者の起業家、イーロン・マスク氏の米証券取引委員会(SEC)との合意に対する異議申し立てを却下した。この合意は、法的監視機関がマスク氏のソーシャルメディアへの投稿を審査することを需めるものだ。
カナダの中国系教授が、中共が推進する先端技術と知的財産の窃取を目的とする「千人計画」に関わっており、これがカナダの国家安全にとって脅威になっている。
とんでもないおふざけと残酷なディストピアを力づくで押し付けようとする単一の方針が、これほど急速に地球全体を支配したことはない。2020年、コロナウイルスを封じ込めようとする無益な試みによって、これは起こった。
5月27日、世界保健機関(WHO)は年次世界保健総会(WHA)を開催する。アントニー・ブリンケン米国務長官は5月1日(水)、台湾にオブザーバーとして会議に参加するよう強く求めた。
4月23日、チェコ下院議会で法輪功迫害に関する公聴会が開かれた。プラツニク保健副外相は「法輪功学習者に対する臓器収奪は我が国だけでなく、世界中の議会で非難されている。到底容認できない行為だ」と強く述べた。