訪日外国人、2月は新型コロナで過去2番目の減少率 中国は87.9%減

[東京 19日 ロイター] – 日本政府観光局が19日に発表した2月の訪日外国人客数は前年同月比58.3%減の108万5100人で、過去2番目に大きな減少幅を記録した。

新型コロナウイルス感染症が流行した中国からの訪日客は同87.9%減の8万7200人。東アジア市場だけでなく、東南アジアや欧米、オーストラリアなどでも来日客が20%以上減った国があり、全体でも大幅な減少となった。前年割れは5カ月連続。

会見した田端浩観光庁長官は大幅減少の要因について「コロナ感染の影響で、日本だけでなく、世界的に旅行控えが発生している」と説明。「(2月は)非常に厳しい数字と認識している」とし、先行きについても「状況はさらに厳しくなる」との見方を示した。

対策としては、4月に政府がまとめる経済対策の中でしっかり取り組むとした上で「感染拡大防止が最大の対策だ」とも述べた。

政府観光局によると、2月の58.3%という減少幅は、東日本大震災直後の2011年4月の62.5%減に次ぐ大きな減少。

<4000万人目標は変えず>

政府は2020年に訪日外国人客を4000万人に増加させることを目標としている。この目標は変えないのかとの質問に田端長官は「(外国客増加の推進は)政府の成長戦略の一つであり、官民挙げて今後もしっかり取り組んでいく」と答え、現段階では目標を変更しない考えを示した。

また、外国人客の訪日だけでなく、国内旅行も減少していることから「観光業にとっては厳しいところ。早いタイミングで控えている需要を喚起し、反転攻勢に転じていきたい」と述べた。

(宮崎亜巳 編集:田中志保)

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