米加国境閉鎖、20日から実施へ 国民帰国へ協議=カナダ首相

[オタワ 19日 ロイター] – カナダのトルドー首相は19日、新型コロナウイルス対策で米国と合意した両国の国境一時閉鎖が20日夜から実施される見通しとし、国外で足止めされている国民を帰国させるため国内航空会社と協議していると述べた。

カナダと米国は前日、国境を30日間閉鎖し、不要不急の往来を認めないと発表した。

カナダで確認されている新型コロナ感染は772人、死者は9人。テレサ・タム公衆衛生局長によると、これまでに約5万5000人が検査を受けたという。同氏は「渡航が原因でない感染が日ごとに増えている」ことに懸念を表明した。

米国での感染者数は1万人を超えている。

カナダ政府は18日、270億カナダドル(186億米ドル)の支援策を発表。さらに連邦政府の権限拡大や人やモノの移動制限などを可能にする1988年制定の非常事態法を発動することを検討しているという。

トルドー首相は、マスクなど医療関連用品の調達支援に向けて軍を投入をする可能性を検討していると明らかにした。

また、政府当局者によると、国外にいる300万人超のカナダ国民の多くが帰国を望んでおり、民間航空便の運航が限定される中、政府の支援が必要になっているという。

国内最大手エア・カナダ<AC.TO>は、カナダ国民を帰国させるチャーター便の運航を巡り政府と協議していることを明らかにした。

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