NZ中銀、量的緩和開始 新型コロナに対応

[ウェリントン 23日 ロイター] – ニュージーランド準備銀行(中央銀行)は23日、向こう12カ月で最大300億ニュージーランド(NZ)ドル(170億米ドル)のNZ国債を買い入れると発表した。新型コロナウイルスの世界的流行を受けた措置で、他の中銀に続き量的緩和(QE)策に踏み切った。

今週から開始し、幅広い年限を対象に買い入れを行う。

中銀は、金融状況が過去1週間で不必要に引き締まったため、中銀の責務を果たすうえで低い政策金利の効果が薄れたと指摘。「金融政策委員会は、インフレ率と雇用の目標の達成には一段の金融刺激策が必要との見解で一致した」と説明した。

中銀の発表を受けて、NZドルは0.9%安の1NZドル=0.5658米ドルとなった。

ANZ銀行のチーフエコノミスト、シャロン・ゾルナー氏は「莫大な規模の措置だ」と指摘。「前週時点でわれわれは、年間150億─200億NZドルの買い入れが必要と分析していたが、今回発表されたのはそれを上回った」とした。

中銀は前週開いた臨時会合で、政策金利のオフィシャル・キャッシュレート(OCR)を75ベーシスポイント(bp)引き下げ、過去最低の0.25%にし、この水準を少なくとも12カ月続けると表明していた。[nL4N2B816V]

オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)も19日に初の量的緩和措置を発表したばかり。[nL4N2BC1JG]

NZ政府は前週、新型コロナウイルスの悪影響を受けている企業や市民を支援するため、総額121億NZドルの経済対策を発表。さらなる対策が数日内に打ち出される見通し。

NZ政府は中銀の量的緩和措置に歓迎の意を表明。ロバートソン財務相は声明で「これはCOVID─19(新型コロナ)との戦いで経済インフラの全手段を総動員する戦略の一環だ」とした。

国内で確認された感染者は66人で、死者はいない。感染拡大を阻止するためにNZ政府は渡航と移動に関する厳格な制限を敷いている。

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