モナコ公国のアルベール2世大公(Harold Cunningham/Getty Images)

モナコのアルベール2世、中共ウイルス感染 10回訪中する親中派

モナコ公国の大公アルベール2世が3月19日、中共ウイルス新型コロナウイルス)に感染したことがわかった。国家元首で初となった。

モナコは人口3万8000人、国土面積わずか2平方キロメートルと世界で2番目に小さい国。アルベール2世は2005年に即位して以来、中国の一帯一路に参加し、次世代通信規格5Gに中国共産党政権と深い繋がりがある華為の製品を採用するなど、中国共産党政権と関係を深めてきた。

中国を10回訪問する親中派 

 

これまで10回訪中したアルベール2世は、2008年の北京オリンピック、2014年の南京ユースオリンピックと2015年の世界陸上の開幕式に出席した。

2018年9月、第10回目の訪中で、アルベール2世は中国政府と華為技術(Huawei)5G通信網など一連の協力合意に署名した。

2019年3月24日、習近平国家主席はモナコを訪問し、両国の関係が「大国と小国の関係づくりの模範になる」と持ち上げた。アルベール2世も「中国の指導者は大国も小国も一律に平等であるとの姿勢を堅持しており、非常に感動した」と新華社のインタビューに答えた。

アルベール2世は、王宮で習近平主席夫妻をもてなし、「かつてない最高レベル」のセキュリティを実施した。 モナコは領空と領海での飛行と航行をすべて禁止し、ヨットの港内停泊も禁止した。

今回の訪問では、モナコのメディア「ハローモナコ」(HelloMonaco)が「中国国家主席の歴史的な訪問」と題する記事を掲載した。

習近平主席の来訪中、モナコは中国共産党の巨大経済圏構想「一帯一路」に関する国際協力に参加する意向を示した。欧州連盟(EU)がイタリア、モナコの一帯一路への参加は「中国による欧州分断」と警戒している。

モナコ全土で華為5Gネットワークを導入

習近平主席の訪問後の2019年7月9日、モナコは、中国共産党の軍事的背景を持つ華為技術の5G通信網を導入し、欧州で5Gネットワークによって完全にカバーされる初めての国となった。

ブルームバーグは当時のコラム記事で、この出来事について、中国は「ヨーロッパの中心にショールームを確保できる」と称した。

華為の郭平取締役副会長は、モナコは小国だが、今回の5G開設について、他国や他の事業者のモデルとなる重要な機会だとした。

ポンペオ米国務長官はかつて、華為について「中国共産党政権の道具」と強く批判した。ナンシー・ペロシ米下院議長も、5Gネットワークに華為の製品を採用することは、中国共産党の警察を導入することに等しいと述べた。

2017年6月、モナコはアリババ傘下のモバイル決済サービス・アリペイ(支付宝)と戦略的協力協定を締結した。 同国全ての店舗でアリペイを利用できるようになった。 アリペイが主権国家と戦略的協力協定を締結したのは今回が初めてだ。

中高生に中国語教育

アルベール2世の財団は、中国環境保護基金会と「緊密な協力」のもと、2018年6月に中国江蘇省で「太湖藍藻野外観測所」を建設した。同財団は2006年6月に設立され、北京に事務所を開設した。

2017年、中国政府はモナコで故宮文物展を開催し、のべ5万人が来場し、同国の全人口を上回った。

モナコ唯一の公立学校は10年前から、中学生と高校生を対象に中国語の授業を開いている。

大紀元の特別報道「ウイルスは共産党に狙いを定めている」の中で、中共ウイルスが共産党と密接な関係にある国、都市、組織、個人を狙っていると指摘し、ウイルスと共産党の関係を明らかにしている。

そして、疫病から身を守る方法を示している。「この災難の根本的原因を見定めると同時に、中国共産党の本質に気づくことだ。中国共産党から離脱し、遠ざかることによって初めて、災難から逃れ、ウイルスから身を守ることができる」

(翻訳編集・李沐恩)

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