米の新型コロナ死者、今後4カ月で8万1000人超にも=ワシントン大分析

[26日 ロイター] – ワシントン大学医学部の分析によると、新型コロナウイルス感染による米国内の死者は今後4カ月で8万1000人以上を記録する可能性があり、6月までは死者数が大きく減少することは見込めない。

国内の入院患者の数は4月第2週目にピークに達する見通しだが、一部の州ではピークを迎える時期が遅くなる可能性がある。

7月まで死者が出る可能性がある。ただ、死者数は遅くとも6月には1日10人の水準を下回る見通し。

同大学は、政府や病院などから収集したデータを基に分析を行った。米国内の死者の数は、最低で約3万8000人、最大約16万2000人に達すると予想している。

同大学のクリストファー・マリー教授は、地域により感染拡大率が異なるため、予想される死者数にも幅があると説明している。

同氏は、ウイルスまん延がどの程度続くかにより、人との物理的距離を置く措置を当初想定よりも長期にわたり行う必要があるが、ウイルス検査をより効果的に実施して症状のある人を隔離できれば、最終的にはそうした制限措置を解除できるとの見方を示した。

また、医療機関への負担を強調し、感染がピークに達している時期には、6万4000の病床が不足する可能性があると指摘。人工呼吸器も約2万台必要になるとの見方を示した。感染者数が特に多いニューヨーク市では既に人工呼吸器が不足している。

また、カリフォルニア州ではより緩やかに感染が拡大しているため、感染ピークは4月下旬頃になる可能性があり、人との距離を置く措置をより長期間実施する必要があるかもしれないと指摘した。

また、今後、ルイジアナ州とジョージア州で感染拡大が加速し、両州の医療保険制度に大きな負担が及ぶ恐れがあるとの見方を示した。

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