米空母艦長「兵士が死ぬ必要ない」 新型コロナ感染で緊急支援要請

[ワシントン 31日 ロイター] – 新型コロナウイルス感染者が見つかった米空母「セオドア・ルーズベルト」のクロージャー艦長が米海軍幹部に宛てた書簡で、艦内での感染拡大に歯止めをかけ、兵士らの命を救うために緊急支援を要請した。米当局者らが31日、4ページにわたる30日付の書簡の内容をロイターに確認した。

海軍によると、同空母の総定員数は5000人。

書簡については当初、米紙サンフランシスコ・クロニクルが報じた。

クロージャ―艦長は書簡の中で、空母には十分な隔離施設がなく、現在の態勢のままでは新型コロナの感染を食い止めることはできないと警告。空母から4000人超の兵士らを下船させ、隔離するよう「断固たる行動」を求めた。

「これは戦争ではない。兵士らが死ぬ必要はない。われわれが今行動しなければ、われわれにとって最も信頼できる資産である兵士らを守ることができなくなる」と訴えた。

ロイターに書簡について確認した当局者らによると、これまでに80人近い乗組員が検査で陽性反応が出た。全員の検査が終わるまでに感染者がもっと増える可能性が高い。

海軍は依然、艦内の感染者数の確認を控えている。

1週間前に海軍が艦内の感染を確認したとき、空母は太平洋で展開中だった。その後、米領グアムに入港している。

エスパー国防長官は31日、CBSニュースのインタビューで、まだ乗組員を下船させるときではないとの見解を示し、艦長の書簡はまだ読んでいないと述べた。

フィリピン海に展開中だった同空母をめぐっては24日、乗組員3人の新型ウイルス感染が明らかになった。その後も感染者が相次いで見つかり、100人を超えたとされる。

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