NY市長、コロナ外出制限緩和は「数週間先」 広範な検査不可欠

[20日 ロイター] – 米ニューヨークのデブラジオ市長は20日、新型コロナウイルス感染拡大抑制策について、広範な検査が実施できていないため、緩和は数週間先になるとの見方を示した。

デブラジオ市長はMSNBCの番組「モーニング・ジョー」で、抑制策の緩和には入院患者数が一段と減少する必要があるほか、大規模な検査の実施が必要になると指摘。「いつかは緩和されるが、広範な検査なくては緩和できない。連邦政府はまだ対応できていない」と述べた。

その上で、「感染拡大は終息しておらず、終息したふりをすれば(ウイルス感染は)ブーメランのように戻ってきて、事態は一段と悪化する」と述べ、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)などの措置を拙速に解除すれば感染が再び拡大する恐れがあると警告した。

米国では75万人超が新型ウイルスに感染。感染による死者数は4万0500人を超えた。この約半分がNY州のものとなっている。

ニューヨーク州のクオモ知事は20日、全米で相次ぐ外出制限措置への抗議デモについて「仕事復帰や経済活動再開など、外出が必要なことは皆知っており、抗議デモは不要だ」と指摘した上で、一段の感染拡大を防止するような形で制限を緩和しなければならないと訴えた。

*内容を追加しました。

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