豪州のモリソン首相は4月21日、中共肺炎(新型コロナウイルス感染症)をめぐる中国当局の初動対応について独立調査が必要だと発言したマリス・ペイン外相に賛同する姿勢を示した(Getty Images)

豪外相、WHO抜きの中共ウイルス調査の必要性を強調 首相も支持

オーストラリアのスコット・モリソン首相は4月21日、中共肺炎(新型コロナウイルス感染症)の世界的な感染拡大をめぐり、中国当局の初動対応について独立調査の必要性を説くマリス・ペイン外相の考えを支持すると示した。首相は、国際調査に関して米、独、仏の指導者に協力を求めた。

ペイン外相は19日、公共放送ABCに出演し、中国当局に対して「(情報開示の)透明性を要請している」と明らかにした。また、世界保健機関(WHO)を抜きにした「独立した調査」を行うべきだと述べた。

中国外務省は20日、ペイン外相の発言を「米国のまねをしている」と批判した。米トランプ政権は、中共ウイルスの感染拡大防止策を故意に怠ったと中国当局を批判しており、中国当局寄りの情報を提供するWHOへの拠出金を停止した。米国は世界最大のWHO支援国であり、2019年には4億ドル(約430億円)以上に及ぶ予算の約15%を提供している。

モリソン首相は21日、記者団に対して、ペイン外相の調査の提案を支持するとし「中国側はこの提案を批判すべきではない」と述べた。

首相は「このウイルスは中国の武漢市で発生したことは周知の通りだ」「独立調査は非難目的ではない。(ウイルスの出所は)国際公衆衛生に関わる問題で、透明性のある方法で重要な情報を得るためだ」と話した。

豪の与野党議員もまた、ペイン外相の考えを支持した。ティム・ウィルソン下院議員(自由党)は、WHOについて「中国当局に支配されているようだ。公衆衛生問題よりも政治を最優先にしている」と非難した。ペニー・ウォン上院議員(労働党)は「同盟国や世界各国に対して、独立調査を行う必要性を訴えていくべきだ」と語った。

ロイター通信4月22日付によると、豪政府は同日、モリソン首相がトランプ米大統領、メルケル独首相、マクロン仏大統領と電話会談を行い、中共ウイルスの世界的感染拡大に関する国際調査への協力を求めたと発表した。

(記者・何蔚、翻訳編集・張哲)

関連記事
世界保健機関(WHO)は、人々の健康促進に取り組んでいると自称している。しかし、新型コロナの対応において、中国共産党の代弁者として振る舞い続けたなどの理由で、WHOの中立性が疑問視されている。
米疾病対策センター(CDC)は、現在検討中の新型コロナウイルス感染症に関する新指針で、感染者への5日間の隔離推奨を撤廃する方針だと、13日付の米紙ワシントン・ポスト(WP)が報じた。
昨年発表されたある症例研究では、コロナワクチン接種が抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎の発症を誘発し、多臓器を損傷する可能性があることが示された。
ワクチン接種の普及に伴い、コロナワクチンに関連した副作用や有害事象の発生が明らかに増加している。研究では、コロナワクチンとたこつぼ心筋症(一時的な心筋障害)との潜在的な関連性がある可能性が明らかにされた
2021年下半期以降、公務員の給与削減の波は中国のほぼすべての省に広がり、手当やボーナスのカット・廃止も行われている。事情に詳しい市民が大紀元に語ったところによると、給与削減の波は公務員から軍隊、軍事工業研究機関にまで広がっているとのこと。