暴力は変革促す手段にも、南アのマンデラ財団が米の人種差別抗議擁護

[ヨハネスブルク 4日 ロイター] – 南アフリカのネルソン・マンデラ財団は4日、暴力は人種差別に対する合理的な反応となり得るものであり、一部の社会においては変革を引き出す唯一の手段との見解を示した。米国で黒人男性の死亡事件をきっかけに抗議行動が激化している事態を受けたもの。

財団は声明を発表し、暴力的な抗議行動は「国家から望ましい反応を引き出す唯一の手段」になり得ると慎重に考えて判断した結果であっても、過激派や犯罪者の行為として直ちに否定されてしまうことがあまりに多いと指摘。

「社会が根絶し難い構造的暴力と自分たちの体への攻撃の両方に直面したときに暴力的な反応が生じる。暴力という手段は合理的となり得るし、慎重に標的を定めて用いることができる」とした。

南アでは、暴力的な抵抗運動がアパルトヘイト(人種隔離)政策の終焉につながった経緯があるが、その後26年が経過しても、同国は人種間の緊張や大規模な格差に苦戦している。

財団は、民主主義は「まだ、白人と同様に黒人の命が重要であることを保障していない」との見解を示している。

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