2月9日、香港の壹伝媒(ネクスト・デジタル)創業者の黎智英に対し、懲役20年の判決が言い渡された。米国、英国、欧州連合(EU)などの各国首脳は相次いで声明を発表し、中国共産党が1984年の「英中共同声明」における約束を反故にしたと強く非難し、政治的迫害の停止と黎智英の釈放を求めた。
国連人権高等弁務官事務所の報道官は、「今回の判決が、結社の自由や表現の自由(報道の自由を含む)の行使を犯罪と位置付けたことに深い懸念を抱いている。これらの権利は国際人権法によって保障されている」と述べた。
昨年12月15日、香港特別行政区の裁判所は黎智英に対し「煽動」罪および「外国勢力と共謀した」罪2件で有罪判決を言い渡した。2月9日午前、香港・西九龍裁判所は黎智英に懲役20年の判決を宣告した。
黎智英の国際弁護団に所属する人権派大法廷弁護士のジョナサン・プライス氏は「今回の判決は、香港がもはや合法的な異議申し立てを容認しないという明確なメッセージを発している。20年という歳月は誰にとっても長く、78歳で健康が急速に悪化している黎智英にとって状況は極めて切迫している」と述べた。
黎智英の長男である黎崇恩は、父の収監が香港の司法制度の現状を示すものだとしたうえで、黎智英が獄中にある日々は、正義のために声を上げることや正道を歩むことの代償を示していると語った。
米国のマルコ・ルビオ国務長官は2月9日、声明を発表し、黎智英に対する不公正かつ悲劇的な判決を非難した。マルコ・ルビオ国務長官は、この判決は中国共産党(中共)が香港の基本的自由を擁護する人々を抑圧するために極端な手段を講じていることを浮き彫りにし、1984年の「英中共同声明」における国際的約束を完全に裏切るものだと指摘し、中共当局に黎智英の釈放を求めた。
英国のイヴェット・クーパー外相は、黎智英の健康状態に深い懸念を示し、即時釈放を要求し、中国側とさらなる交渉を速やかに開始すると表明した。イヴェット・クーパー外相は、中国共産党に対し「中英共同声明」における歴史的約束を順守するよう求めた。
クーパー外相は声明で、「英国市民である黎智英が、言論の自由を行使したことを理由に香港で懲役20年を言い渡された。これは政治的動機による起訴であり、中共政府が香港に課した国家安全維持法は、中国への批判を封じ込める手段である」と述べた。
欧州連合(EU)は、中共による黎智英への政治的迫害を強く非難し、合法的な報道活動に従事する記者への訴追を直ちに停止するよう求めた。
オーストラリア、日本、台湾など複数の国・地域の政府も、黎智英の案件に深刻な懸念を表明し、黎智英の即時釈放を求めている。
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