イラン核施設の火災で「重大な損失」、ウラン濃縮に影響も=当局者

[ドバイ 5日 ロイター] – イラン原子力庁の広報担当者は5日、中部ナタンズで2日に発生したウラン濃縮施設の火災により「重大な損失」がもたらされたため、ウラン濃縮に使う高性能の遠心分離機の開発・製造が遅れる恐れがあると明らかにした。イラン国営通信(IRNA)が伝えた。

ナタンズのウラン濃縮施設は国際原子力機関(IAEA)の査察対象となっている施設の1つで、大部分の施設は地下にある。

IRNAによると、同担当者は「今回の火災で重大な損失がもたらされたが、負傷者はいなかった」と説明。「イラン当局は損傷した建物を、さらに性能の高い機器を備えたより大規模な施設と交換する」と述べた。

イランの保安当局は3日、事故の原因は特定されたとしながらも、「安全上の理由」から適切な時期になるまで公表しないと説明。一部のイラン当局者はサイバー攻撃が火災の原因だった可能性を指摘しており、同国は核関連施設に対するいかなるサイバー攻撃にも報復する姿勢を示している。

IRNAは2日、イスラエルや米国などの敵対国による妨害行為だった可能性を示唆したが、両国を非難することはなかった。

イスラエルの国防相は5日、イランで起きるすべての不可解な出来事にイスラエルが「必ずしも」関与しているわけではないと述べた。

これとは別に、イランの軍事組織イスラム革命防衛隊海軍(IRGCN)のトップは5日、イランがペルシャ湾とオマーン湾沿いの地下に「ミサイル都市」を構築したと発表。これらは「イランの敵にとっての悪夢になる」と警告した。

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