米政権の批判に困惑、亀裂解消しコロナ対応に注力=ファウチ氏

[ワシントン 15日 ロイター] – 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は15日、新型コロナウイルス感染症への対応を巡り、ホワイトハウスが自身の信頼を失墜させようとする動きに困惑しているとした上で、亀裂を解消し、コロナ対応に注力すべきとの認識を示した。

複数メディアによると、ホワイトハウスは週末、新型コロナ感染症に関する理解が進むに連れて誤りだったことが判明したファウチ氏のウイルス流行初期の発言リストを配布した。

ファウチ氏はアトランティック誌とのインタビューで「全くもって理解できない」と語った。自身の発言リストには発言全体が含まれていないほか、文脈が切り離されるなど誤解を招く内容で、「逆にホワイトハウスの評判を落とすだけ」とし、「大きな間違えで、困惑している」 と述べた。

その上で「このナンセンスをやめ、ウイルスをどう制御できるか見極めるべき」とし、米国の新型コロナ対応を巡る亀裂解消を呼びかけた。

トランプ大統領は今週、ファウチ氏の助言を評価しているとしつつも、常に賛同しているわけではないと述べていた。

また、ナバロ大統領補佐官は米紙USAトゥデーへの寄稿で「ファウチ氏は大衆の扱いは上手だが、私が関与した限りでは全てが誤りだった」と批判した。

ファウチ氏は「ナバロ氏のことは説明できない。自分の世界に入っている」と述べた。

トランプ大統領は記者団からナバロ氏の論説に関する質問に対し、「ナバロ氏は自身の見解を示したのみだが、すべきではなかった」とし、「私とファウチ氏の関係は良好」と応じた。トランプ大統領がナバロ氏の批判をするのは極めてまれ。

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