写真は2020年3月1日、独立記念日の式典で演説する韓国の文在寅大統領(Getty Images)

文在寅政権、香港問題で「中国批判を拒む」経済報復を恐れる

トランプ米政権が欧米各国や他の同盟国に対して、中国共産党政権への対抗を強めるよう呼びかけている中、韓国の文在寅政権は中国批判を避けている。遼寧省政府の内部通知は、中国当局が韓国側に特別措置を与え、経済利益で懐柔していることを明らかにした。両国の外交トップは8月21日、習近平国家主席の早期訪韓について会談した。

米誌「ナショナル・インタレスト」電子版は7月27日、トランプ政権は韓国政府に対して、中国共産党に対抗するよう強く求めていると報じた。同盟国である韓国の文在寅政権は、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)や他の中国企業への半導体の販売禁止について、反対する姿勢を示している。同誌によると、中国当局が香港に国家安全維持法を強制的に導入したことについても、文政権は「中国の政策を非難することを拒んでいる」という。

現在、中国は、韓国の最大の貿易相手国であり、最大の輸出先と最大の輸入国となっている。同時に、韓国は中国にとって、3番目の貿易相手国だ。中韓自由貿易協定(FTA)は4年前から実施されている。

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