米欧英カナダ、対ベラルーシ制裁を協議=関係筋

[オタワ/ワシントン 2日 ロイター] – 米国、欧州連合(EU)、英国、カナダは、ベラルーシのルカシェンコ大統領が再選を果たした大統領選の不正に抗議するデモの弾圧を巡り、同国に制裁を科す可能性について協議している。事情に詳しいカナダの関係筋が2日、明らかにした。

同筋は、制裁が実際に導入されるなら、時期は「それほど遠くない将来」だろうとした。

8月9日の大統領選では26年間大統領職に就いてきたルカシェンコ氏が再選を果たした。ルカシェンコ氏は、選挙結果を不正操作したとする反政権派の主張を否定し、退陣の意向も示していない。

国連の人権に関する調査団は、反体制派のデモ参加者に対する警察の虐待、暴力、不当な扱いについて数百件の報告を受けたとしている。

前出の関係筋は「選挙以降に非難に値する多くの事が起きた」とし、「この状況は看過できないとの立場をわれわれは明確にしており、それ故に他のパートナー国とともに制裁を検討している」とした。

ポンペオ米国務長官は2日、米国は欧州の同盟国とともに、ベラルーシでの人権侵害に関与している個人に的を絞った制裁措置を検討していると述べた。

ケント国務副次官補は同日、EUが8月9日の選挙とその後の抗議デモ弾圧を巡り、ベラルーシの個人10─15人に対する制裁を検討していると明らかにした。また、今年に入ってベラルーシによる北米からの原油購入を可能にした制裁免除置について、現時点で停止は決めていないと述べた。

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