大紀元時報

父親が変われば家族が変わり社会も変わる

2020年09月24日 21時56分
(ValeryMinyaev/Shutterstock)
(ValeryMinyaev/Shutterstock)

社会が崩壊しアイデンティティ・ポリティクス(特定のアイデンティティを持つ集団が社会的地位向上を目指す活動)が最高潮に達する現代社会。その原因は家族にあると言います。


「父親不在の環境で育った人が多いからだ。アメリカでは2400万人もの子どもが実父の存在しない人生を送っている」
そう語るエド・マクグラソン氏も実父に会ったことがありません。

マクグラソン氏は父親に関する本を執筆し、今回第3弾となる『How to Become the Husband and Father Your Family Needs(家族が求める夫・父親になる方法)』を出版しました。NFL(全米プロアメリカンフットボールリーグ)の選手だった同氏は引退後牧師となり、今は夫・父親のあり方に悩む男性に助言を与えています。
 

エド・マクグラソン氏、サウス・カリフォルニアの自宅にて 2020年9月4日(John Fredricks-The Epoch Times)

実の両親に育てられなかった若者の自殺率は5倍、高校中退率は9倍、問題行動は20倍にも及び、服役中の若者の85%が父親不在の家庭で育ち、父親に見捨てられた子どもは殻の中に閉じ込もる傾向があります。

精神的・物理的に父親がいないことは、子どもだけでなく私たちの考え方にも影響を与え、社会問題にまで発展したとマクグラソン氏は指摘します。

「この社会問題の根幹にあるのは、父親不在の環境で育った人が多いという現実だ。
父親不在の社会のせいで、意見に賛成できないなら消えてしまえ、という考え方が確立されてしまった。だから政治の場でも辛辣な言葉が飛び交うのだ。何故こんなことが起きたのか? 私たちは父親がいないことで、アイデンティティを失ってしまったのだ」

しかし、当の男性も孤立無援、何をすれば良いのかわからないのが現状です。マクグラソン氏は、そんな男性が家族の求める夫・父親に変わるためのツールとして本を執筆しています。父親が変われば家族も変わると言い切るのは、自身の家族も変わった過去があるからです。


アイデンティティを確立すること


マクグラソン氏の父親は米海軍のテストパイロットでした。しかし1966年5月、ジェット機のテスト飛行中に海に墜落、帰らぬ人となりました。当日、家に置き忘れた海軍の認識票が父親の形見となりました。

母親は再婚しますが、継父は鬼軍曹のような人でした。父親から厳しく育てられた継父は厳しい子育てしか知らず、アメリカンフットボールで成功し功績を残すことを息子に課しました。マクグラソン氏は子どもながらに「自分のアイデンティティは勝者になること」だと信じ込み、NFLという頂点まで上り詰めました。でもそれは同時にアイデンティティの危機を意味していました。
 

マクグラソン氏が所属したNFLチーム、ニューヨーク・ジャイアンツの写真 1981年頃(John Fredricks/The Epoch Times)

夢を達成する最高の瞬間は、所詮一瞬です。アイデンティティの探求が壁にぶち当たり、身の振り方がわからなくなる人もいます。成功することがアイデンティティではないのです。

継父から愛情を受けなかったマクグラソン氏は、家族の求める父親像も知りませんでした。

「息子を初めて抱いた時、2つのことが頭をよぎった。この上もない喜びと、とてつもない恐怖。私は父親になる術を知らなかったんだ」

そんなマクグラソン氏の父親不在の傷を癒してくれたのは神でした。
あるイベントでマイクの邪魔になるから首にかけている形見の認識票を外して欲しいと言われた時、「私がお前の父親になる」という神の言葉を聞いたのです。

しかしこれは全宗教・人種に共通した問題だと同氏は考えています。

飛行機で出会ったイスラム教徒のエジプト人医師は、娘との関係に悩んでいました。厳しい父親に育てられた医師は、娘への接し方がわからなかったのです。

また、あるイベントで講演した時は、無神論者の科学者から「父親が嫌いだから無神論者になったことにやっと気がついた」と涙ながらに感謝されました。


決して遅くはない


数年前、マクグラソン氏はある男性と電話で話しました。この男性は20年前に離婚、関係修復を試みるも拒否され、別れた妻は娘に父親は死んだと伝えていました。

長い電話の最後にマクグラソン氏は、次の言葉を手紙に書いて娘に出すように言いました。

「離婚した時、君をどれだけ傷つけたのか理解したい。その手助けをしてくれないか」

その後、男性は娘と20年ぶりの再会を果たしました。自分が可愛くないから両親が離婚したと信じ込んでいた娘の気持ちを知り、男性は愕然としました。歩み寄らないと知りようのない事実でした。

涙ながらの再会を終え娘を家まで送ると、更なる喜びが待っていました。2人の孫が家から飛び出てきて男性を「おじいちゃん」と呼んだのです。


娘と息子

娘は「私のこと見てる?」、息子は「俺には素質がある?」と、父親に違う疑問を投げかけます。父親がその疑問に答えるには、心を開く必要があります。

マクグラソン氏には3人の息子と2人の娘がいます。娘を息子のように扱い、継父と同じように厳しく息子に接しました。酷い冗談を言っても謝りませんでした。しかし、この間違えた子育ては子どもを深く傷つけました。子どもの傷を理解しようとし、子どもが父親に抱いた疑問を知った時、全てが変わりました。著書で詳しく触れていますが、それは涙なしには語れない貴重な時間でした。

子どもは立派に成人しました。来年3月、マクグラソン氏には9人目の孫が生まれます。家族が勢揃いした去年のクリスマスに、こう思ったそうです。
「この幸せを全ての男性に経験して欲しい」

父親不在の最悪な社会はもう十分です。家族と向き合う方法、謝る方法を男性に教え、家族が求める夫・父親になれるという自信と希望を与えれば、この社会、そしてこの世界は変わるかもしれません。


マクグラソン氏の第一作『The Difference a Father Makes』は、BlessingOfTheFather.com/freebook で無料入手できます。ディスカウントコード「epochtimes」を入れれば、最新作『How to Become the Husband and Father Your Family Needs』を特別価格で購入可能です。
 

エド・マクグラソン氏の最新作『How to Become a Husband and Father Your Family Needs』

 

(大紀元日本ウェブ編集部)

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