欧州でコロナ再拡大続く、スペイン首都封鎖は裁判所が却下

[マドリード/パリ/ロンドン/ローマ/リスボン 8日 ロイター] – 欧州各国の新型コロナウイルス新規感染者は8日も増加が続いた。フランスや英国のほか、イタリアなどでも感染が再拡大している。

フランスは2日連続で1万8000人以上の新規感染を確認。新型コロナ感染症による入院患者も3カ月ぶり水準の7624人で、8月末時点の約4500人から大幅に増加している。

英国の新規感染数は1万7540人で、前日を3000人超上回った。保健当局は「確実かつ持続的な」増加が見られると警告した。

イタリア当局は、過去24時間の新規感染者が4458人に上ったと発表。4000人を上回ったのは8月中旬以来。一方、死者は22人と、3月や4月の水準に比べ大幅に減少している。

ポルトガルの新規感染者は1278人で、4月以来の高水準を記録。政府は今後の試練に備える必要があると警鐘を鳴らした。

一方、スペインでは首都マドリード全域で中央政府が再導入したロックダウン(都市封鎖)措置について、マドリードの裁判所が8日、施行を認めない判断を下した。

2日に始まった措置では、マドリード自治州と近隣9都市の住民は他州への往来が原則禁止になった。また、レストランやバーの営業は午後11時までに制限されるほか、レストランやジム、商店での収容人数は50%に制限することが義務付けられた。

自治州政府はこの決定に反発し、中央政府に封鎖を行う権限はないと主張。裁判所は封鎖措置について、当局が法的根拠なく市民の基本的人権を侵害するものだと指摘した。

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