英国との貿易交渉、「重大な局面」=EU

[ブリュッセル 13日 ロイター] – 13日開催された欧州連合(EU)の閣僚級会合では、英国とのEU離脱後の貿易交渉について、漁業権、紛争処理、公平な競争条件の保証を巡り「実質的な」進展が必要だとの見解が示された。

ドイツは交渉が「重大な局面」にあると指摘。フランスは漁業権の問題で譲歩するべきではないと主張し、アイルランドは交渉の時間切れが迫っていると訴えた。

EUは15-16日に首脳会議を開き、交渉の進展状況を確認する。ジョンソン英首相も、合意が可能かどうか15日までに見極めたいと述べている。

EU議長国を務めるドイツのロート欧州担当相は、合意に向け懸命に作業を進めていると発言。「交渉は非常に重大な局面にある。極度のプレッシャーを感じている」とし「実質的にはあまり進展がない」と述べた。

同相は「特にガバナンス、公平な競争条件、漁業権といった主要分野で英国の友人による実質的な進展を期待している」と発言。将来の関係を巡る交渉が決裂した場合に備えて、EUはコンティンジェンシー・プラン(不測の事態を想定した緊急対応策)の策定を強化すると表明した。

英首相報道官は「適切な条件」での合意を望むと改めて主張。「そうした合意が成立しない場合は、(多くの分野で世界貿易機関=WTO=のルールに基づく関税や割り当てが適用される)オーストラリア型の関係を推進していく。全く怖くはない」と述べた。

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