五輪は政治的デモンストレーションの場ではない=バッハ会長

[24日 ロイター] – 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は、五輪は運動競技を行う場であり、政治的なデモンストレーションの場ではないとの考えを示した。

人種差別に対する抗議活動「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」の広がりを受けて、五輪開催期間中の政治抗議活動を禁止する五輪憲章を改定すべきだとの声が高まっている。

世界陸連のセバスチャン・コー会長も今月、選手は五輪の場で政治的な意思表示などをする権利があると述べ、IOCの方針に相反する見解を示している。

一方、バッハ会長は英紙ガーディアンへの寄稿で「五輪とはまず、スポーツに関するものだ。選手が優越や団結、平和の価値を体現する場だ」と指摘。「選手は、競技場や式典の場で政治的中立的になることで、一体感やお互いに対する尊敬を表現する」と強調した。

「誰もが相手に対する尊敬や連帯感を示して初めて五輪の団結力が生まれる。さもなければ、五輪は様々なことをデモンストレーションするマーケットプレイスとなり、世界を団結させるのでなく分断してしまう」と指摘した。

関連記事
5月3日、「世界報道自由デー」に合わせて、国境なき記者団が報告書を公開した。この報告書では、中国が世界で最も多くの記者を刑務所に送っている国であることが明らかにされている。
新しく就任した米軍のインド太平洋軍司令官、パパロ上将は5月3日、ハワイで開催された司令官交代式において、中共によるインド太平洋地域への侵略と影響力の拡大を「違法であり、脅迫や挑発、欺瞞を伴う行為」と指摘した。
5月2日に開催された、米連邦議会上院軍事委員会の公聴会では、「世界の脅威」について議論され、ヘインズ総監は中共とロシアの秘密協力が政治、経済、軍事、技術の各分野に及び、特に台湾問題にも大きな影響を与えていると述べ。
ロシア当局は中国共産党と歩みを揃え、自国内で信仰への弾圧を強めている。モスクワ市トゥシンスキー地区裁判所は4日、法輪功学習者であるナタリヤ・ミネンコワ氏(46)について、2カ月間の拘留を命じた。
5月3日早朝、ロシア警察による法輪功学習者の家宅捜索が5件あった。「望ましくない組織」のために活動した疑惑で、4名が拘束された。ロシアの主要メディアが報じたが、法輪功に関して、中国共産党による誤った情報をそのまま流している。