トランプ陣営、ペンシルベニア州の大統領選結果巡り連邦高裁に上訴

[ワシントン 23日 ロイター] – トランプ米大統領の選挙陣営は23日、大統領選を巡り、ペンシルベニア州でのバイデン氏勝利の認定差し止めを目指してフィラデルフィアの連邦高裁に上訴した。

ペンシルベニア州の連邦地裁は21日、郵便投票での広範な不正を主張したトランプ陣営の訴えを棄却する判断を下していた。

トランプ陣営は連邦高裁への申し立てで、民主党関係者がバイデン氏の勝利を確実にするため、数万票に上るとみられる不備のある郵便票を集計に入れるよう画策したという「重大かつ十分な根拠のある主張」を裁判で議論する機会を与えられなかったと主張。

陣営はいったん取り下げた一部の主張を再び訴えに加えることを求めており、連邦地裁はこれらの主張を審理すべきだと強調した。

連邦地裁は21日の判断で、トランプ陣営の主張は「法的根拠がなく推測による主張」だと指摘。適正な手続きに関する権利が侵害されたとする主張などを訴えに加えるよう求めた陣営側の要請も退けた。

トランプ陣営による23日の上訴は、陣営が求めた訴えの再修正を連邦地裁が拒否したことが適切だったかどうかを問題としている。

同陣営はまた、ペンシルベニア州の集計結果認定を阻止できない場合、共和党が多数派を占める州議会が同州の選挙人を選ぶべきだとも主張した。

同州の選挙結果の認定責任者であるブックバー州務長官(民主党)は24日午後までにトランプ陣営の申し立てに回答する必要がある。

州の各郡はブックバー長官による結果認定に向けて23日が集計結果の提出期限となっているが、一部の郡は間に合わない可能性もある。

トランプ陣営は連邦高裁で訴えが認められなければ、連邦最高裁に判断を求める可能性がある。同陣営の顧問弁護士、ジェナ・エリス氏は23日、「州当局者による認定は手続き上の措置にすぎない」とし、「最終結果が公正かつ合法だと国民に確信をもたらす必要がある」と述べた。

民主党のバイデン氏は同州でトランプ氏に約8万1000票の差をつけて勝利した。

トランプ氏は仮にペンシルベニア州の選挙人20人を獲得したとしても、再選のためにはバイデン氏が勝利した他の少なくとも2州で結果を覆す必要がある。

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