欧米、中国市民記者の実刑判決を非難 コロナ情報発信

[ブリュッセル/ワシントン 29日 ロイター] – 中国が新型コロナウイルス流行のピーク時に湖北省武漢から実態を報じた市民記者の張展氏に実刑判決を下したことに対し、米国と欧州連合(EU)29日、強く非難する声明を発表した。

上海の裁判所は28日、張氏が「混乱を誘発した」として懲役4年の実刑判決を言い渡した。

米国のポンペオ国務長官は声明で、張氏に対する実刑判決を強く非難するとし、直ちに無条件で保釈するよう呼び掛けた。

その上で、中国共産党は武漢市での感染状況を巡る情報を制限し、操作していると批判。中国の国民による言論の自由を米国は常に支持するとした。

EUは声明で、「信頼できる情報によると、張氏は勾留中に拷問にかけられ、健康状態が著しく悪化している」と指摘。張氏のほか、逮捕された人権活動家らの即時保釈を呼び掛けた。

EUなこのほか、中国国内で裁判にかけられている10人の香港民主活動家に「公正な法的手続き」を適用するよう呼び掛けた。10人は台湾に脱出しようとして海上で身柄を拘束。自ら弁護士を選ぶことができないまま、28日に非公開の裁判が開始された。

*内容を追加しました。

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