米中、WHO会合で対立 新型コロナ起源調査巡り

[ジュネーブ 18日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)会合で18日、米国の代表が中国に対しWHO調査団に新型コロナウイルスに関する科学データの共有を呼び掛けたのに対し、中国代表は政治圧力の排除を訴え、米中の対立が改めて浮き彫りになった。

WHOは新型コロナの発生源を調べる国際調査団を現在、中国に派遣中。米厚生省のギャレット・グリグスビー氏はWHO執行理事会の会合で、新型コロナが発生したと考えられている湖北省武漢市の「看護師、元患者、研究所職員」のほか、医学的なデータへのアクセスを与えるよう要請。同市で収集された人と動物のサンプルを含む全ての科学データを共有するよう呼び掛けた。

これに対し中国代表は「新型コロナの起源を巡る調査は科学的なもので、調整と協力が必要になる。(WHO調査団に対する)いかなる政治的な圧力も排除しなくてはならない」と述べた。

オーストラリアの代表団も、WHO調査団に「関連データや情報、主要な場所」へのアクセスを求めた。

WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は15日、完全な起源の特定は困難な作業であり、答えが保証されているわけではないと指摘。「異なる環境下でそれを可能にするには、2─4回の試みが必要になり得る」との見方を示した。

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