インド、近隣6カ国へのワクチン無償提供を開始

[ニューデリー 20日 ロイター] – インド政府は20日、近隣6カ国に対し、国内で生産する新型コロナウイルスワクチンの無償提供を開始した。まずブータンに初回分のワクチンが輸送された。

インド政府は無償援助プログラムの下、ブータン、モルディブ、バングラデシュ、ネパール、ミャンマー、インド洋の島国セーシェルにワクチンを提供する計画。スリランカ、アフガニスタン、モーリシャスも当局の認可後に提供を始める。パキスタンに提供する計画はない。

インドでは、既に2つのワクチンの国内緊急使用が認可されているおり、共に国内で生産している。

ひとつは、英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大学が共同開発し、国内のセラム・インスティチュート・オブ・インディアが製造する「コビシールド」。もうひとつは、インド企業バーラト・バイオテックがインド政府系機関と共同開発した純国産の「コバクシン」。数カ月以内には別の2つのワクチンの使用も認可される見通し。

ジャイシャンカル外相はツイッターへの投稿で「世界の薬局として新型コロナに打ち勝つため(ワクチンを)供給する」と述べ、ブータンとモルディブに初回分のワクチンが到着したと明らかにした。

政府は6カ国に対してまずコビシールドを提供する計画。バングラデシュには21日に200万回分のコビシールドが到着する予定。人口約1億6000万人の同国ではまだワクチン接種が始まっておらず、追加で3000万回分のワクチンを調達する計画。

ネパールは、インドから100万回分のワクチンの無償提供が確約されているとしている。

インドでは16日からコロナの予防接種が始まり、当局によると医療従事者などを中心に既に78万6842人がワクチン接種を受けた。

20日に確認された新規感染者は1万3823人。感染者の累計は1090万人に達し、米国に次ぎ世界で2番目に多い。死者は162人増え、15万2718人となっている。

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