五輪組織委、女性理事の比率向上へ 森氏辞任で武藤事務総長

[東京 12日 ロイター] – 東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は12日、理事会・評議員会合同会議後の記者会見で、プロジェクトチームを立ち上げ、理事と評議員の女性比率を高めることに取り組むと表明した。

女性蔑視発言で批判を受けた森喜朗氏はこの日の会議で辞任を表明した。

後任会長の人選は、御手洗冨士夫名誉会長のもとで検討委員会を設置して当たることを明らかにした。委員の数は10人未満で、理事会メンバーの中から選び、男女半々とする。アスリート中心で、国、都、日本オリンピック委員会(JOC)からも入ってもらうとした。

人選は「透明性あるプロセスでなければならない」とし、7月の五輪開催に向けた準備が遅れることないよう、組織委員一丸となって全力で対応に当たると述べた。

新会長に必要とされる資質について武藤氏は、開催まで残り5カ月となっているため、五輪・パラリンピックに何らかの経験があること、さらに「ジェンダー平等やダイバーシティなどについての認識が高い方」とした。

ただ、「人選について性別を議論する必要はない」とも述べ、女性、男性に関わらず適任者を選ぶとした。

武藤氏は、川淵三郎・日本サッカー協会元会長が森氏から後任会長を打診されていたことについて、「具体的に組織委員会の中で議論したということはない」と述べた。関係者の間で川淵氏を後任会長にするとの了解はなかったと理解している、とも語った。

この日の合同会合の中で、川淵氏から、会長になることは考えていないし指名されても「辞退する」という発言があったことも明らかにした。

会長を辞任した森氏が組織委員会の中で何らかのポストに就くのかという質問には「現時点でそういう話は出ていない」と答えた。

 

(宮崎亜巳、竹本能文)

関連記事
ウクライナ保安庁(SBU)は7日、ゼレンスキー大統領と複数の高官を対象としたロシアの暗殺計画に関与したとして、国家反逆などの容疑でウクライナ国家警備局の大佐2人を拘束したと発表した。
中華民国の新政権就任式に向け、台湾日本関係協会の陳志任副秘書長は7日、外交部の定例記者会見で、20日に行われる頼清徳次期総統の就任式に、現時点では各党・会派から37名の日本国会議員が37人が出席する予定だと発表した。過去最多の人数について「日本側は新政権をとても重視している」と歓迎の意を示した。
5月6日、米国ホワイトハウスは、ロシアによる法輪功学習者の逮捕に対して、再び声を上げ、中共とロシアの関係の強化に懸念を表明した。 中国での法輪功学習者に対する迫害は、生きたままの臓器収奪を含めてすでに有名だが、先週、ロシア警察が突然4名の法輪功学習者を逮捕し、その中の46歳のナタリア・ミネンコワさんが2ヶ月間の拘留を受けたことが判明した。
ゴールデンウィーク中に外国人労働者の受け入れ拡大に向けた法改正の審議が進む。識者は「実質移民解禁ではないか」と危惧する。こうしたなか、いわゆる移民政策推進に一石を投じるオンライン署名が行われている。半年間で7500筆もの署名を集め、コメントも2300件を上回る。
現在、法廷はトランプ前大統領に対し、4月15日にニューヨークで始まった刑事裁判について沈黙しろと命じた。これに対して一部の弁護士は、この命令が違憲であり、言論の自由の侵害であるとしている。