米、越境者が20年ぶり高水準 未成年者の収容施設拡充へ

[ワシントン 17日 ロイター] – 米国土安全保障省(DHS)のマヨルカス長官は17日、メキシコからの越境者が20年ぶり水準に増加していると述べ、未成年者の収容施設拡充を急いでいると説明した。

米税関・国境取締局(CBP)によると、米南西部国境で拘束された人の数は2月に10万0441人となり、2019年の国境危機以来の高水準となった。

マヨルカス氏は声明で、当局が拘束して強制送還した人の大半は単身で入国を試みた成人だと指摘。保護者が同伴していない未成年の越境者もいるが、未成年者は強制送還していないと説明。保健福祉省が未成年者を保護できるよう体制を整えているほか、収容施設の拡充を進めていると述べた。

バイデン米政権は、トランプ前政権よりも寛容な移民政策を打ち出しており、米入国を目指して国境地帯を訪れる中米出身者が増えており、単身で入国を試みる未成年者も急増している。

バイデン大統領はABCニュースとのインタビューで「来月までには行き場のない子供たちを収容できる体制が整うと思う。こうした子供たちを保護する必要がある」と強調した。

一方、共和党からはバイデン政権の移民政策に対する批判が出ている。下院共和党トップのマッカーシー院内総務は15日、テキサス州エルパソの収容施設を視察した際に「この危機は新政権の政策により引き起こされた」と述べた。

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