石油製品タンカー運賃が急上昇、スエズ運河の大型船座礁で

[シンガポール 26日 ロイター] – 世界の海上輸送の要衝であるエジプトのスエズ運河で23日、大型コンテナ船が座礁したことを受けて、石油製品タンカーの運賃が今週2倍近くに跳ね上がった。

アナリストは、スエズ運河の遮断が数週間続けば、中小型のタンカーや石油製品に相対的に大きな影響が出ると予想。特に欧州からアジアへのナフサや燃料油の輸出への影響が大きいと指摘している。

リフィニティブの海運データによると、スエズ運河の両側には23日以降、30隻以上の石油タンカーが待機している。

船舶ブローカーのブレーマーACMシップブローキングは「地中海のアフラマックス級とスエズマックス級のタンカー運賃がまず反応した。市場は域内で利用できるタンカーが減るとの見方を織り込み始めている」と述べた。

ブレーマーACMによると、大西洋海盆からスエズ運河に向かっていた可能性がある少なくとも4隻のLR2タンカーは、喜望峰経由の航行を検討している可能性が高い。LR2タンカーは1隻当たり約7万5000トンの石油を輸送できる。

欧州では大西洋海盆原油の需要が高まっていることもあり、こうした中小型のタンカーの利用が増え、運賃を下支えする要因になるという。

リフィニティブによると、ガソリンや軽油など「クリーン・プロダクト」をロシアの黒海沿岸のトゥアプセ港からフランス南部まで輸送するコストは、3月22日時点で1バレル当たり1.49ドルだったが、3月25日には2.58ドルと、73%上昇した。

クリーン・タンカーのブローカであるファーンレイズ・シンガポールによると、中東から日本に航行するLR2タンカーの運賃水準を示す指標は、先週の100ワールドスケールポイントから137.5ワールドスケールポイントに上昇。

同航路のLR1タンカーの運賃水準を示す指標は、先週末の125ワールドスケールポイントから、26日には130ワールドスケールポイントに上昇した。

アナリストは、原油と液化天然ガス(LNG)の需要が季節要因で少ないため、運航の遅れの影響は緩和される公算が大きいと指摘している。

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