イラン、米制裁解除まで20%ウラン濃縮やめず=国営テレビ

[ドバイ/ワシントン 30日 ロイター] – イランの国営英語ニュース放送局、プレスTVによると、同国の当局者は30日、米国が制裁を全て解除するまでウランの濃縮度を20%にする活動をやめない方針を示した。

バイデン米政権は、2015年のイラン核合意を巡り、米国とイランの双方が履行を再開する方向で、イランと協議することを目指している。

プレスTVによると、イランの高官は、米国がイランに対する全ての制裁を先に解除した場合にのみ、ウランの濃縮度を20%に引き上げる作業を停止すると表明。早期に対応しなければ、核合意の履行停止をさらに進めると述べ、米国に圧力を掛けたという。

また、これとは別にイランの国連大使は、ツイッターへの投稿で「米国が核合意に復帰するのに何の提案も必要ない。必要なのは、米国が合意に基づく全ての義務を完全かつ即時に履行するという政治的決断だけだ」と述べた。

米ホワイトハウスのサキ報道官は30日、イランを協議の場に復帰させるための提案を計画しているかとの記者団からの質問に対し「今後の方針を決定する上で、外交的プロセスを取ることに引き続きコミットしている。これには時間がかかる場合がある」と応じた。

米政治メディアのポリティコが先に報じたところによると、米国は提案の詳細を詰めている段階だが、経済制裁を一部緩和する見返りとして、イランに対し、高性能遠心分離機の稼働やウラン濃縮度を20%にする作業など核開発活動の一部停止を求めるとみられる。

米国はトランプ前政権下の2018年に核合意から離脱し、イランへの制裁を再開。これを受け、イランは3.67%に制限されたウラン濃縮度を引き上げるなど核合意の履行停止に動いている。

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