米共和上院トップ、インフラ計画は「誤った処方箋」 反対表明

[ワシントン 1日 ロイター] – 米共和上院トップのマコネル院内総務は1日、バイデン大統領が提案した2兆ドル強のインフラ投資計画について、「米国に対する誤った処方箋」とし、「提案を巡りあらゆる段階で争っていく」と言明した。

マコネル氏は、税金や国家債務を巡る共和・民主間の観念的な相違が浮き彫りになったとし、共和党議員から支持を得ることはなく、ホワイトハウスに同提案を推進する公的使命があるとは思わないと述べた。

バイデン大統領は3月31日、大型インフラ投資計画を発表。政府の権限を活用して米経済を再構築し、中国の影響力拡大に対抗する。「米雇用計画」と題した提案で、数百万人の雇用につながる道路などのインフラ整備事業のほか、気候変動への取り組みや高齢者介護などの福祉サービスを充実させる。財源は企業増税で確保する。

マコネル氏は「大規模な増税」が経済を阻害し、計画に伴う支出によって債務が拡大する可能性があると指摘。「増税や債務拡大によって経済を圧迫するのではなく、支払う余裕がある範囲内でインフラを整備すべきというのが私の考えだ」と述べた。

米下院歳入委員会のニール委員長(民主党)は、増税によって財源を確保するバイデン大統領の計画について「一部を受け入れる」とした上で「可能であるなら、議会で改善することを望んでいる」と述べた。

また、インフラ投資計画の一環として、過去にオバマ政権が導入したビルド・アメリカ債(BAB)を復活させる方針を明らかにした。

下院民主党は7月4日までにインフラ投資計画を承認したい考え。ペロシ下院議長は5月第1週に法案を作成できるとしている。

ホワイトハウスのサキ報道官によると、バイデン大統領は夏までの議会承認を望んでいる。

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