台湾列車事故、交通部長が引責辞任へ

[花蓮県(台湾) 4日 ロイター] – 台湾東部の花蓮県で特急列車が脱線した事故で、林佳竜・交通部長(交通相)は4日、辞任すると明らかにした。

林氏はフェイスブックへの投稿で、救助活動が落ち着いたら辞任すると述べ、事故の「全責任を負う」と説明した。事故を起こした列車は、交通部所管の台湾鉄道管理局(台鉄)が運行している。

事故は、先祖を供養する「清明節」連休の初日となる2日に起きた。帰省客で満員の列車が作業車に衝突して脱線。50人が死亡し、台湾で起きた列車事故としては過去70年で最悪の事態となった。

座席のない立ち席のチケットが多く販売されていたことや、現場に適切なフェンスが設置されていなかったことなどが問題視されている。

当局によると、現場横の山腹から作業車が滑り落ち、線路内に進入。列車が衝突したとみられている。車のサイドブレーキがかかっていなかった可能性があるとして、現場の責任者で作業車の持ち主男性の取り調べを行っている。

台湾のメディアによると、男性は裁判所への出廷を求められ、警察官に連れられて自宅を出た際に文書を読み上げ、「深く反省し、おわびします。捜査に協力し、負うべき責任から逃れようとは決してしません。心からおわびします」と述べた。

花蓮の裁判所は4日、男性が証拠を隠滅する恐れがあるとして2カ月間の勾留を命じたという。

当局によると、全面的な復旧は早くても今月20日になる見通し。

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