マレーシア外相、王毅氏への「兄」発言巡り釈明 独立維持と強調

[クアラルンプール 3日 ロイター] – マレーシアのヒシャムディン外相は3日、中国の王毅・国務委員兼外相を「兄」と呼んだことを巡り国内で批判が出ているのを受け、マレーシアは外交政策の独立性を維持していると強調した。

ヒシャムディン氏は外相就任後初めて中国を訪問し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)対応や危機後の協力などで両国の緊密な連携を望む立場を王毅氏に伝えた。

だが、1日の共同記者会見で王毅氏に対し「あなたは私の兄であり続ける」と発言したことを受け、マレーシア国内で物議をかもした。

マレーシアにとって中国は最大の貿易相手国だが、近年は南シナ海情勢などを巡り関係が試されている。

マレーシアではヒシャムディン氏の発言について、世界の超大国に取り入ろうとしているなどとソーシャルメディア上で批判が上がっている。また、野党指導者のアンワル元副首相はヒシャムディン氏に発言の撤回と国民への謝罪を要求した。

アンワル氏は3日、「マレーシアが外国の操り人形であるかのような印象を与えるもので、外交や国際関係の場で使うべき表現ではない」とし、「世界のどの大国にも肩入れしない中立的な国として、ヒシャムディン氏の発言はわが国への明らかな侮辱だ」と厳しく非難した。

これを受けてヒシャムディン氏はツイッターで、王毅氏に敬意を示すために「兄」という表現を用いたのであり、マレーシアと中国の関係を指したものではないと釈明した。

その上で「マレーシアは外交政策において独立性を維持し、原則に基づき実利を重んじている。平和と人間性、公正、平等の価値観の上に成り立っている」と強調した。

関連記事
4月29日、テキサス大学オースティン校にテントを張っていた親パレスチナ派デモ参加者を、警察当局が逮捕し始めた。
米国とフィリピンが、南シナ海で初めて肩を並べて行った共同軍事演習の最中、4月30日に中共の海警船が、同海域でフィリピンの船舶に再度危険な干渉を行(おこな)った。中共は以前から、南シナ海でフィリピンの船舶に対して干渉を繰り返し、国際社会から批判を受けている。
今年11月に迫る米大統領選で勝利した場合、トランプ氏は数百万人の不法移民の強制送還や中国製品の関税強化、議会議事堂事件で起訴された人々の恩赦を行うと米誌タイムのインタビューで語った。
米国連邦大法院で、ドナルド・トランプ前大統領に対して一定レベルの免責特権は適用可能かもしれないという前向きな解釈が出た。これは、任期中に適用された容疑に関して「絶対的な免責特権」を要求していたトランプ側の主張に対して懐疑的だった従来の立場から少し緩和されたものだ。
北米全土の大学生の間で、ハマスへの支持とパレスチナ人の幸福への懸念が急激に高まっている。ほとんどの学生にとって、それは地球の裏側にいる人々と密接なつながりがあるからではない。学業をなげうってまで過激主義に傾倒するのはなぜだろうか。