<書評>清水ともみ著『命がけの証言』
この一書は、漫画家の清水ともみさんが描いた「漫画」である。
言うまでもないが、娯楽を目的とするような漫画ではない。短時間で一気に目を通せるのは、内容の濃度が薄いからでは決してなく、このテーマがもつ岩のような重さと、清水さんの描く登場人物(それは実在の証言者である)の「目」がまっすぐに読者に向けられていて、読むものを引きつけて離さないからである。
そこに描かれているのは、中国共産党による、残虐かつ卑劣極まる悪魔の所業である。心優しく、働きもので、善良なイスラム教徒であるウイグル人を、なんと民族浄化によって「消滅」させようとしている。しかもそれは過去のことではない。21世紀と私たちが呼んでいる現在、それが行われているのだ。
関連記事
トランプ大統領と習近平党首が会談し、中国はレアアース輸出規制の1年延期に同意。米日豪主導で供給網自立化が加速する中、中共の独占は揺らぎ始めている。
筆者はかつて「国境開放」を支持していたが、福祉や治安、選挙制度への負担を考慮し考えを改めた。国家は自由を守る基盤であり、国境と市民権の明確な定義なくして真の自由は成り立たないと結論づける。
世界第4位の経済大国である日本は、第二次世界大戦で連合国に敗れて以来、約80年にわたる贖罪・謝罪・そしてアメリカへの従属の時代を経て、ついに世界の戦略的舞台へと復帰し始めた。
米国成人のおよそ36%が現在、社会主義を肯定的に見ている。これらの社会主義者たちが実際に何を主張しているのか、さらには真の社会主義が本当に何を主張しているのかについて、正しい教育と明確化に寄与することが不可欠だ。
習近平は中共の最高指導部による非公開の会議(中央委員会総会)で最高指導者の肩書を維持したが、もう絶対的な権力を握っていない兆候があるという指摘がでている