中国の人口が50年ぶりに減少=FT紙

[北京 28日 ロイター] – フィナンシャル・タイムズ(FT)紙は27日、状況に詳しい複数の関係者の話として、中国の人口が50年ぶりに減少したと報じた。10年に1度実施される国勢調査で明らかになった。

中国国家統計局は、昨年実施された国勢調査の結果を4月初めに発表する予定になっている。発表の遅れについて説明はないが、統計局は今月、さらに準備作業が必要と述べている。

FTは関係者の話として、人口統計は非常にセンシティブな問題で、政府各部門の総意がなければ発表されないと報じている。

ピンポイント・アセット・マネジメントの首席エコノミスト、Zhiwei Zhang氏は、「中国の人口減少が確認されれば一大事だ。国連の予想に基づけば、中国の人口は2027年にピークを迎えると考えられている。市場や政策立案者の予想よりかなり早い」と指摘した。

中国は出生数の増加に向け、いわゆる「一人っ子政策」を16年に廃止し、代わりに「二人っ子政策」を導入した。当時は、10年時点で13億4000万の人口を2020年までに14億2000万程度とすることを目標にしていたが、その後出生率は低下が続いている。

都市部で生活する夫婦、特に1990年以降に生まれた夫婦が子育てよりも自立やキャリアを重視する傾向にあることや、大都市で生活費が上昇していることなどが背景にある。

Zhang氏は「中国は産児制限の撤廃を余儀なくされる公算が大きい」との見方を示した。

出生率の低下と急速な高齢化は現役世代に圧力をかけ、生産性を低下させる。

キャピタル・エコノミクスは28日付のリポートで「国勢調査前の数値を用いたわれわれの予測によると、労働人口は2030年まで毎年0.5%ずつ減少する。国内総生産(GDP)にも同様の影響が出る」と指摘した。

「成長が鈍化すれば(中国経済が)米国に追いつくことは一段と困難になる。世界における中国の地位にも影響が生じる可能性がある」と分析した。

中国人民銀行(中央銀行)は人口動態が変化したことを認識する必要があるとし「教育と技術の進歩で人口の減少を補うことはできない」と警告した。

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