6月16日 バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領はスイスのジュネーブでバイデン氏就任後初となる会談を開く。写真は会談を翌日に控えた6月15日、スイスのジュネーブで撮影(2021年 Peter Klaunzer/Pool via REUTERS)

米ロ首脳会談、具体的な成果見込めず 協議は最大5時間の見通し

[ジュネーブ 16日 ロイター] – バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領は16日、スイスのジュネーブでバイデン氏就任後初となる会談を開く。具体的な成果への期待は薄く、両氏の見解の相違が鮮明になる公算が大きい。

両首脳ともに会談が今より安定的で予測可能な関係構築につながることに期待を示しているが、軍縮やサイバー安全保障、選挙介入、ウクライナといった一連の問題で双方の隔たりは大きいままだ。

ジュネーブに向かう米大統領専用機で米政府高官は記者団に「われわれはこの会談で大きな成果は期待していない」と語った。両首脳は現地時間午後1時(日本時間午後8時)ごろから4─5時間会談する見通しだとした。

プーチン氏の外交顧問を務めるユーリ・ウシャコフ氏は、「何らかの合意が得られるかは分からない」と語った。

米高官によると、米側は「両国の協力が双方の国益を促進し、より安全な世界につながる分野」に関して側近らに「宿題」が出るような結果を目指していると述べた。

過去の経験則としては、広範な分野で意見が対立しても、軍縮を進展させることは可能だ。米ロは2月、新戦略兵器削減条約(新START)を5年間延長した。

米高官によると、バイデン氏は米国の重要な国益に関わる分野を特定し、これに関するロシアの有害な行為には対抗措置を講じる姿勢をにじませる見通し。バイデン氏は対ロシア制裁を発動する余地を高める大統領令に4月に署名している。

ロシアの元外交官、ウラジミール・フロロフ氏はロイターに、プーチン氏は尊重し合う関係を望んでおり、「ロシアが米国と地政学的に同等だという象徴的な認定」を求めているという。

「ロシアはその見返りに非常識な行動を一部控える用意がある」とし、「米国とロシアの国民毒殺の試みや暴力、逮捕、拉致はないという意味だ。内政干渉もしない」とした。

両国間の緊張を背景に、首脳会談で食事会は予定されておらず、プーチン、バイデン両氏は共同ではなく個別に記者会見する。

首脳会談はまず、ブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相、通訳を伴って開かれ、その後は側近が出席する拡大セッションに続く予定。

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