8月29日、中国の王毅国務委員兼外相(写真)は、ブリンケン米国務長官と電話会談し、国際社会はアフガニスタンのタリバン新政権と対話し「前向きに導く」べきとの考えを伝えた。中国外務省が声明を発表した。写真は北京で6月撮影(2021年 ロイター/Tingshu Wang)

国際社会はタリバンを「導く」べき、中国外相が米国務長官と電話

[北京 29日 ロイター] – 中国の王毅国務委員兼外相は29日、ブリンケン米国務長官と電話会談し、国際社会はアフガニスタンのタリバン新政権と対話し「前向きに導く」べきとの考えを伝えた。中国外務省が声明を発表した。

それによると、王氏は、米国が国際社会と協力してアフガンに経済・人道支援を提供するとともに、新体制が政府機能を正常に運営して社会的安定を維持し、通貨価値の下落や物価上昇を回避できるよう支援すべきだと伝えた。

王氏は「米国はアフガンの主権を尊重しつつ、同国がテロと戦い、暴力を阻止できるよう具体的な措置を講じる」必要があるとし、ダブルスタンダード(二重基準)の適用や選択的にテロと戦うのは控えるべきとくぎを刺した。また「性急に撤退」すればテロ集団が「再結集し、より強くなって戻る」恐れがあると警告した。

中国国営テレビによると、電話会談は米国側の働き掛けで行われた。

米国務省のプライス報道官は声明で、ブリンケン氏と王氏は「国際社会がタリバンに対し、アフガン人と外国人の安全な移動や渡航の自由に関する約束の責任を果たさせることの重要性」について協議したと述べた。

中国側の発表によると、両氏は米中関係についても話し合った。

王氏は、アフガン情勢や気候変動を巡る米中間の最近のやり取りは、対立よりも対話と協力のほうが好ましいことを示していると発言。

その上で「中国は、米国の中国に対する態度に基づいて、米国側とどのように関わっていくか検討する」と述べたという。

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