台湾政府は10日、格付け会社フィッチ・レーティングスが台湾を中国の一部のように表記したことについて抗議し、この問題について同社と協議すると表明した。ロンドンで2016年撮影。(2021年 ロイター/Reinhard Krause)

台湾、フィッチの「台湾、中国」への名称変更に抗議

[台北 10日 ロイター] – 台湾政府は10日、格付け会社フィッチ・レーティングスが台湾を中国の一部のように表記したことについて抗議し、この問題について同社と協議すると表明した。

中国は外国企業に対し、台湾が中国の領土と明示するよう圧力をかけており、主に「台湾、中国」の名称が使われている。

フィッチは10日公表した台湾の格付けに関する発表文でこの表記を初めて用い、標題を含めて3回使用した。

台湾外交部(外務省)は「台湾」とのみ表記する形に戻すよう要請したにもかかわらず名称が変更されたことは「極めて遺憾」とし、「この問題が理解されるようフィッチと引き続き対話していく」と表明した。

フィッチの広報担当者は表記の変更は「業務上の決定」と述べ、詳細な説明はしなかった。

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