中国が請け負うバングラデシュの空港拡張工事、軍用の疑惑高まる
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックとロヒンギャ難民の人道危機が深刻化する中、今回新たに中国がバングラデシュで着工したインフラ事業に対する疑惑が高まっている。
アナリスト等の見解によると、具体的には中国が予算184億円相当(1億8,400万米ドル)のコックスバザール空港滑走路拡張事業を請け負ったことが新たな懸念の対象となった。計画通りに滑走路が拡張されれば、軍用機を含む世界最大級の大型航空機の離着陸と給油が可能となるためである。
2021年8月にバングラデシュ民間航空・観光省のマフブーブ・アリー(Mahbub Ali)大臣はBenarNewsに対して、「既存の滑走路を拡張する事業の資金を提供しているのはバングラデシュ政府である。当国政府は中国企業2社の共同企業体に国内空港を国際空港に変換する事業を委託した」と説明している。
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