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最も幸福な人は「感謝の心をもてる人」

小さなことでもいいのです。

寒い冬の雪の中。誰かがあなたに、カップ1杯の熱いお茶を差し出してくれたら。
あなたは、その人の厚意に、心から感謝するでしょう。
たったそれだけのことで、あなたは幸せな気持ちになれるはずです。

たったそれだけの小さな善行が、あなたに人間の温かさを体験させ、生活の全てが穏やかな時間であると思える。ということを、あなたに教えたのです。

人の恩を知ることは、人間の心のなかに湧く、まことに楽しい源泉です。
感謝は、精神のレベルを上げ、心を豊かにします。
感謝から得られる幸福は、暖かな日光のようにその人の心を温め、顔を和らげ、周囲の人を近づけやすくします。

「自分の意に沿わないことは、十のうち九もある」と昔の人は言ったそうです。

人生には様々な不条理がありますが、その風雨を経験した後にこそ、雨後の美しい虹を見ることができます。
困難に遭遇したときに不平を言うのではなく、万感の憂いのなかから「自分の青空」を見つけて切り抜くことができれば、それはまさに「あなたの空」になります。

仮に、こんな一家がいたらどうでしょう。
外からは幸せそうに見える、まことに裕福な家庭ですが、中ではいさかいが絶えません。親も子供も不機嫌で、いつも喧嘩ばかりしています。

喧嘩していないときは言葉さえもかけず、冷たい心で、互いに恨みだけを重ねています。
小さな幸せに満足できないばかりに、いつしか大きな幸せを消耗させてしまったとしたら、なんと虚しい人生でしょうか。

一方、ある田舎の農家。毎日の農作業はとても大変です。しかし、心は温かく、家族皆が和気あいあいとしています。

食事は粗末ですが、家族が一緒に今日も食べられることに、皆が心から感謝しています。
平凡な喜びが、その人に分かるか、分からないか。それを言いかえれば、少ないものにも感謝の心が持てるかどうか、ということでしょう。

知足常楽(足るを知らば、常に楽し)。

そんな古い言葉に当てはまるように、感謝の気持ちを本当に理解している人は、過去のことを後悔しません。

人生は変化に満ちていることを知っているからです。今こうして私は生きている。そう思えることから、自分が幸せであることを発見できるのです。
楽観的な思考を、うまく使いこなしましょう。

いま持っているものを、大切にしましょう。
人を助けることと、自分ができる範囲で負担することを、楽しみましょう。

人生のある時期には、逆境のなかに落ちるかもしれません。それでも、明るい思考を持つほうが、脱出への近道となります。

ある一人暮らしの老婦人がいました。外出中、家に強盗が入りましたが、盗まれたのは財布といくらかの現金だけ。老婦人「良かったわ。命は持っていかれなかったもの」。
感謝の心を持ちましょう。

それは、どんな財産よりも、あなたを幸福にしてくれます。
それは、どんな喜捨よりも、他の人を幸福にすることができます。

(要訳・鳥飼聡)