大紀元時報

意外とすごい「キャベツの力」胃を守り、がんリスクを軽減

2021年10月10日 07時00分
(foly / PIXTA)
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ずいぶん昔(半世紀ぐらい前)の昭和時代の記憶ですが、八百屋さんの店先で「ムラサキカンラン」という名札の野菜を見たことがあります。私も知らなかったので、何かと思ったら、ちょっと珍しい紫色のキャベツでした。
 

「胃薬の名前」になった優良野菜
 

甘藍(カンラン)という漢語は、今では中国でもあまり多用されないようですが、昭和の初めごろまでは、日本でもこの野菜を「カンラン」と呼んでいたようです。もともとは、西洋のドイツ語系の発音から漢語圏に入ったもののようで、平たく言えば「キャベツ」のことです。地方によっては、タマナ(玉菜)と呼ぶこともありました。

キャベツの名称がもとになった市販の胃腸薬を、日本人はよく知っています。
1940年、この野菜に含まれる成分に胃潰瘍予防効果があることを発見した米国の科学者が、この成分をビタミンUと名付けます。以来、キャベツは食材として世界各地で歓迎されるだけでなく、健康効果や病気の予防効果も期待して「医療と関わりながら研究される野菜」になりました。

さて、そうした西洋科学からのアプローチに先駆けること数百年。中国ではすでに、この野菜健康効果が知られていました。同じ野菜を、甘藍という名称ではなく、方言をふくむ従来の呼び方で高麗菜、大頭菜、巻芯菜、圓白菜などと呼んでいましたが、例えば「高麗菜」という名称が、中国の古典医学書に出てきます。
 

キャベツを活用して「胃の健康を保つ」
 

8世紀の医学書『本草拾遺』では、高麗菜について「骨髄を補い、五臓六腑に有益で、関節に有益で、経絡を通し、気を結び、耳目を良くし、人を健やかにする。眠り少なくとも、心力に益ありて、筋骨を壮健にする」として、その健康効果を称賛しています。
 

日本では四季を通じて安定的に生産され、低価格でスーパーに並ぶキャベツを、ぜひ健康野菜としてもっと活用しましょう。
 

とくに、胃の不調が常態化していて、胃薬を多用している人は、これを機会にキャベツを食事のなかに多く取り入れてみてください。
 

胃酸の分泌過多で胃の粘膜を傷つけている状態は、胃潰瘍につながりやすいのです。昔から経験的に知られたキャベツの効能が、そうした胃のトラブルを緩和し、胃潰瘍予防に役立つことでしょう。
 

キャベツは「いいとこだらけ」たくさん食べましょう
 

キャベツのもつ多くの利点について、以下にまとめます。
 

1、胃腸を保護し、胃病を予防する
キャベツに含まれるビタミンUは抗潰瘍因子です。胃潰瘍十二指腸潰瘍につながる、胃壁や腸壁の損傷を改善することができます。また、キャベツに多く含まれる食物繊維は、胃腸の動きを促進し、便秘を改善します。

2、がんリスクを軽減
米国立癌研究所(NCI)の研究によると、キャベツなどアブラナ科の野菜が胃がん、大腸がん、乳がん、前立腺がんなど、各種がんのリスクを軽減させることを明らかにしています。

3、骨粗鬆症の予防
キャベツに豊富に含まれるビタミンKには良好な凝血作用があり、傷口の癒合を促進します。また、カルシウムの吸収を助け、骨と歯のカルシウムを安定させ、骨の成長を促進することで骨粗鬆症を予防します。

4、アンチエイジング効果
キャベツには、ビタミンC、スルフォラファンなど、豊富な抗酸化物質と老化防止の物質が含まれています。これらの栄養が失われないように、調理の際はあまり長く煮ないでください。台湾の栄養士・陳小薇さんは、キャベツの煮つけは30分を超えないようアドバイスしています。

5、デトックス(解毒)効果
キャベツやブロッコリーなど、アブラナ科の野菜に含まれるスルフォラファンは、体内での酵素系の解毒作用を強化します。

6、心臓血管の保護
キャベツには血圧を下げる効果があり、心臓血管を保護します。とくに、紫キャベツ(パープルキャベツ)は、心臓血管に関する疾患の予防に有用と言われています。

7、血糖を調節する
キャベツには食物繊維が豊富に含まれており、血糖コントロールに役立ちます。
 

(翻訳編集・鳥飼聡)

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