中国の融資で資金調達されたスリランカのコロンボの道路を建設する労働者(AFP/Getty Images)

脅迫や経済圧力に屈せず…誇りを大事にして中共「強制外交」に立ち向かう国々が増えている

中国(共産党)は台湾などの民主主義国家を糾弾したり、資金に窮した債務国から天然資源を搾取する政治的議題を推進するために、強制的な経済戦術をますます多用している。

中国が制裁やその他の経済的手段を繰り返し使用しているにもかかわらず、それぞれの国が独立性を強めるにつれ、これらの戦術が効果を発揮していないことを示唆する証拠が増えている。 

オーストラリア戦略政策研究所の2020年9月の調査によると、2010年以降中国は外国政府や企業に対して「強制的な外交」を152回使用した。その戦術には貿易制裁、投資制限、観光禁止やボイコットなどが含まれてる。

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