10月25日、スーダン軍部はクーデターを起こし政権を掌握した。写真は同日、ハルツームで撮影。提供写真(2021年 ロイター/RASD SUDAN NETWORK via REUTERS)

スーダン軍が政権掌握、非常事態を宣言 抗議デモ隊に死者も

[ハルツーム 25日 ロイター] – スーダン軍部は25日、 クーデターを起こし政権を掌握した。これに抗議する若者らが軍と衝突して通りを封鎖。発砲により少なくとも7人が死亡、140人が負傷する事態となっている。

首都ハルツームと並ぶ主要都市オムドゥルマンでも、デモ参加者が道路を封鎖し、民主化支持を叫ぶ抗議運動が起きている。

スーダンでは2年前に大規模デモとクーデターでバシル長期政権が崩壊、その後、軍民共同の統治評議会が発足し、ブルハン議長が就任した。

軍側のブルハン議長は、評議会は解散されたとし、非常事態を宣言。軍部がスーダンの安全を守る必要があると述べた。

ブルハン氏は「われわれは国民が選出した政府に引き渡すまで軍部が民主主義への移行を完了させることにコミットすることを保証する」と表明。2023年7月に選挙を実施するとした。

また「スーダンが目下経験していることは若者の夢と国家の希望に対する真の脅威と危機だ」と述べた。

スーダンでは同日、兵士らがハムドク首相や閣僚の大半と親政府政党の幹部を多数拘束。情報省は軍部のクーデターと述べた。

情報省によると、ハムドク氏はクーデターを支持する声明の発表を拒否した後に拘束され連行されたが居場所は明らかになっていない。

情報省はスーダン国民に対し「民主主義への移行を阻む」軍事的な試みに抵抗するよう呼び掛けた。「われわれはこのクーデターを拒否するために大きな声を上げる」とした。

また、フェイスブックで、拘束されている者全ての解放を要求しているとした。

国際社会は懸念を強めている。国連安全保障理事会は26日、非公開会合を開いてスーダン情勢を議論するとみられている。

米国務省はハムドク氏の居場所や状態について何も情報がないと説明。報道官はスーダンに対する7億ドルの経済支援を一時的に停止していると述べた。

*情報を更新しました。

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