11月23日、ロシアのショイグ国防相は米国が爆撃機を使って月初にロシアを標的とする核攻撃演習を実施したと非難した。爆撃機がロシアの国境から20キロ以内に接近したという。写真は11月3日、プーチン大統領との会合が始まるのを待つショイグ国防相(2021年 ロイター/Mikhail Metzel)

米、ロシア標的の核攻撃演習実施 ロシア国防相が非難

[モスクワ/ワシントン 23日 ロイター] – ロシアのショイグ国防相は23日、米国が爆撃機を使って月初にロシアを標的とする核攻撃演習を実施したと非難した。爆撃機がロシアの国境から20キロ以内に接近したという。

一方、米国防総省は、演習は公表されていたものであり、国際的なプロトコルに従って行われたとの見解を示した。

ロシアと米国はウクライナ問題を巡り関係が緊迫している。米当局者はロシアがウクライナを攻撃する恐れがあると懸念を示している。

一方、ロシア政府は、米国のウクライナへの武器供給や北大西洋条約機構(NATO)のウクライナ国境付近での軍事演習などを取り上げ、米国やNATO、ウクライナが挑発的で無責任な行動を取っていると非難している。

ショイグ国防相は、米戦略爆撃機の活動が活発化しており、今月に入りロシアの近くで行われた飛行回数は30回と、昨年同時期から2.5倍以上に増加していると語った。

同国防相は、米国の軍事演習「グローバル・サンダー」で、米国の戦略爆撃機10機が西方と東方からロシアに向け核兵器を発射する練習を行ったとし、「国境までの最短距離は20キロだった」と述べた。

ロシア部隊が米国の戦略爆撃機を発見して追跡し、衝突などを避けるため措置を講じたという。

これに対して米国防総省の報道官は「演習は当時公表されており、最大限の訓練と機会を確保するために(戦略軍)、(欧州軍)、同盟国、パートナーと入念に計画されていた。また、国内外の要件とプロトコルを順守していた」と説明した。

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