2021年12月2日、香港で行われた記者会見で、新しい「健康コード」アプリを紹介する香港政府関係者 (Bill Cox/The Epoch Times)

香港、中共式「健康コード」10日から運用 監視強化か

香港政府は2日、中共ウイルス(新型コロナウイルス)関連の個人情報を記録する中国式「健康コード」の運用を10日から開始すると発表した。中国本土に入国した際の21日隔離措置を免除し、検疫なし往来の再開をめざすとしている。人権弁護士などからは、中国共産党がデジタル監視と社会統制のために健康コードを利用するのではないかと懸念する声があがっている。

香港の健康コードは、同政府が開発した中共ウイルス感染対策アプリ「安心出行(LeaveHomeSafe)」からデータを取り込み、ユーザーの実名、身分証明書番号、住所、旅行歴などの個人情報の登録が義務付けられる。中国共産党が使用している健康コードと同様に申請すると、緑、黄、赤の色分けされたコードが付与される仕組みだ。緑のコードは自由に通行できることを意味し、黄と赤のコードはそれぞれ一定期間の隔離が必要となる。

緑のコードを持つユーザーのみが中国本土への入国を許され、公共交通機関や店舗に入店する際には提示が求められるという。香港特別行政区政府の林偉喬(ビクター・ラム)最高情報責任者(CIO)は、対象者が感染者または感染のリスクが高い場合に限り、本人同意を経て中国共産党当局に個人データを提供するという。

▶ 続きを読む
関連記事
日本維新の会の石平参院議員は4日、自民党の麻生太郎副総裁が「(高市首相は)中国からいろいろ言われているが、言われるぐらいでちょうどいい」と発言したことについて、「むしろ、中国から文句の一つも言われない日本の指導者の方が要注意であろう」と同意した
湖南省の湘雅二病院で新生児が2度の開胸手術後に死亡した。遺族は医療ミスを疑い、病院側は死亡原因も監視映像も示していないという。ECMOや呼吸器の取り外しも同意なしとされ、危篤時も父親は面会できなかった
中国SNS「ウェイボー(微博)」で異例の凍結ラッシュ。「于朦朧事件」に触れた人は次々と凍結され、利用者の怒りが高まっている。
米下院が社会主義体制の弊害を非難する中、中国共産党からの離脱「三退」は4億5500万人を突破。宗教弾圧や権力集中への国際的懸念が強まる一方、中国社会では静かな体制離れが広がっている
「どう生きろというのか」無給5か月の公立病院で職員が絞り出した一言が「繁栄」チャイナの裏側を物語っている