2020年7月8日、中国中部の湖北省武漢市で、全国大学入学試験を終えて学校から出ていく学生たち。(STR/AFP via Getty Images)

中国の高齢化危機、日本との比較で深刻さが浮き彫りに

中国が高齢化危機から脱するには、若年労働者の数を増やすか、既存の労働力の教育と生産性を向上させる必要がある。いずれもコストが非常に高く、効果が見られるまで何十年もかかる可能性がある。

2016年、少子高齢化に直面した中国共産党は、一人っ子政策を廃止した。しかし、期待された出生率の爆発的な上昇は実現しなかった。

中国では、育児や教育にかかる費用が非常に高く、若い夫婦が複数の子どもを育てるのは難しい。上海では、2LDKの中古マンションが150万ドル(約1億7000万円)以上するのに対し、平均月給は1700ドル(約19万円)、最低賃金は374ドル(約4万円)に過ぎない。このような生活費・住宅費比率では、ほとんどの夫婦が両親や祖父母の援助なしには生活できず、2人以上の子供を持つのは全く論外である。

▶ 続きを読む
関連記事
中国による米国債売却は「ドル離れ」を意味しない。真の狙いはドル資産の多様化や対米交渉における揺さぶりの誇示に過ぎず、海外経由の保有や国際的なドル支配の実態を見れば、人民元の台頭論は虚構であると暴く
便利さに流されがちな現代で、私たちはお金を通して何を生かし続けたいのか。人里離れた牧場でレストランを営む著者が、中央集権的な仕組みに対抗し、個人の消費選択が地域や未来を形づくる意義を問いかける論評
1992年米大統領選でブッシュを敗北させた「不況」の虚構を検証し、実態以上に選挙を動かす経済認識の危うさを指摘。現政権下の好景気や課題を踏まえ、来る中間選挙で共和党が勝つための戦略を論じる
米経済指標の好調さとは裏腹に広がる「不況認識」。主要メディアやニュースアグリゲーターの報道バイアスが人々の心理と世論をいかに誘導しているかを検証する論評
米CDCの報告システム「V-safe」に埋もれていた、無数のワクチン被害者の生々しい手記。公衆衛生を信じながら孤立と破壊に追いやられた人々の悲痛な声と、その過酷な現実に直面した筆者の苦悩を綴った論説