2009年新疆ウイグル自治区ウルムチで買い物をする女性と、背後には銃器を構えて立つ中国軍兵士(PETER PARKS/AFP/Getty Images)

国際学術誌、DNA論文を取り下げ 共著者9人が中共警察関係者

学術出版大手のシュプリンガー・ネイチャー(Springer Nature)が発行する国際的な学会誌「人類遺伝学」(Human Genetics)は、研究倫理上の懸念を理由に中国における3.8万人のDNAデータを取り扱う研究論文を取り下げた。

これらの論文は中国、ドイツの研究者ら30人が執筆者として名を連ねるが、少なくとも9人の警察関係部門と警察学院、中国の大学の法医学部に所属する人物が含まれている。

同論文は、中国全土から採取したDNAサンプルを用いて、異なる民族間および民族内部の遺伝的な変異を評価するという研究報告だ。しかし、データの収集過程には「倫理とインフォームド・コンセントの手順」が不適切と指摘され、同誌は取り下げに至った。8月と9月にも同様の理由で2本の論文を取り下げている。

▶ 続きを読む
関連記事
中間選挙直前の米中首脳会談は選挙目当ての演出なのか。習近平が抱える国内事情と短期の貿易休戦を読み解き、トランプが「強い立場」から自国の労働者と経済の利益を優先して仕掛けた交渉戦略の意図と背景を論評する
中国当局は半導体やAIなどの先端技術に巨額を投じる一方、家計消費は低迷し、若者の就職も厳しさを増す。投資と借り入れに頼る成長の限界を分析する
中国の経済学者らは、地方政府の債務問題が不動産不況以上に深刻だと警鐘を鳴らした。企業間の連鎖債務は約30兆元に上り、金融機関や不良債権処理会社にもリスクが広がっている
米軍がホルムズ海峡で新たな兵器を投入した。1回の攻撃にかかるコストは、ミサイルを発射するよりはるかに安いという。
中国は人型ロボットを次の成長戦略に据え、政府調達と補助金を大幅に拡大している。一方、現場では低い作業効率や学習データ不足、収益化の困難が残る。国家主導の量産競争は、新たな過剰生産を招くのか